ロッドについて語ろう、第二回目。
素人ながらロッドについて語るこの企画、今回はガイドについて語ります。
前回、市販されているロッドの多くは富士工業さんのガイドが付いている話をしましたが、そのガイドってそもそもどんな種類があるのでしょうか。
ガイドとは
前回も話したように、ガイドとはフレームとリングからなります。
固定する方法は、トップガイド(ロッドの先端のガイド)以外は、一般的にはスレッドという糸で巻かれた後に、エポキシという接着剤で固定します。
そうして、ブランクスには何個ものガイドがくっつきロッドとなります。
ちなみに個人的にガイドの補修を試みたことがありますが、何回か失敗しています。
このことを年間200本近くロッドを補修しているロッドビルダーの人に話したら、「経験で誰でもできるよ」と言われたので積めばできるようになるのでしょう。
フレームの素材
フレームの素材は大きく分けて3種類のものが市場に出回っています。
ステンレス
3つの中で最も安価です。
多くのガイドフレームに搭載されていて、ミドルクラスのロッドには搭載されている印象です。
防食性も優れていますが、他の2つに比べて重いです。
ちなみに防食性とは金属が腐食しないようにすることです。
チタン
軽くて強くて、錆びにくく三拍子揃っていますが、おかげさまで高いです。
世の摂理を体現しているかの様です。
ハイエンドなロッドに搭載されているイメージがあります。
カーボン(AGS)
めちゃめちゃ軽いです。
体感したら誰でもわかるレベルです。
またロッドと同じ素材のため感度が良いと言われています。
僕の意見を言うと防食性というか素材自体が少し脆いイメージがあるんですよね。
GTやマグロなんかに使われていないのもそのせいかな。
そもそもGTやマグロに感度っていります?ってことなんでしょう。
ただ、ビッグゲームはロッド1本400gとか余裕で超えてくるものが多いので、もしこのガイド強度があがれば軽くできるため是非搭載してほしい。期待しています!
フレームの形
たくさんの形があり、それぞれが釣り方に特化した形になっていると思います。
今回はその形の中でも特に有名なKガイドを説明します。
Kガイド(Kシリーズ)
最近のロッドの主流はこのKガイドではないでしょうか。
富士工業さんの説明には、【キャスト絡みを激減させる糸絡み自動解除フレーム】とあります。
PEラインが主流になってきたのでフレームも同じように進化をしているということでしょう。
実際にフレームの形ひとつでガイド絡みなどのトラブルが減ったと思います。
特にPEラインが出た当初は2番目や3番目のガイドに特にトラブルが多かった印象があります。
リングの種類
大きく分けて3つあります。
多くのガイドは、フレームにこのリングが装着されていてガイドになります。
トルザイト
富士工業さんのリングで最上級に値します。
SiCに比べて外径はそのままに内径を大きくしています。
結果的にリング自体が薄くなりました。
これは素材の強度が強くなったからできることなんでしょう。
SiCのまま薄くすると強度に問題があるからできなかったことをトルザイトにしたら可能になったということでしょうか。
結果的に軽量化に成功しています。
またトルザイトリングはSiCに比べラインとの接触面が広いらしいです。
つまりラインに接触しやすくなっている。
これは感度につながるのでしょう。
接触面積が広くなったので感度もよくなったというわけですね。
SiC
1番有名なリングです。
長い期間たくさんのガイドに使われていてハイエンドやミドルクラスと問わず、大体SiCです。
現在は、マグロやヒラマサなどのビッグゲームにはSiCですし、未だにトルザイトより使われていると思います。
僕の持っているロッドもほぼSiCですし、使っててマジで不便ないです。
30年以上釣りをして割れたり、取れたりしたのもSiCですが、未だに3回しかありません。
アルコナイト
最も安価でエントリークラスのロッドに使われているイメージです。
ダイワさんやシマノさん、メジャークラフトさんのエントリーモデルに実際に使われています。
SiCと比較すると重く、強度が低いです。
結果的に安価なイメージそのままですが、実釣に関して問題があるということを聞いたことありません。
リングはまだまだSiCが主流
結果的に日本での1番の主流は未だSiCだと思います。
トルザイトリングは感度や軽量になっているとは言え、実際に使わているのはフィネスな釣りであるメバリング、アジング、バスの一部などがメインかと思います。
強度からくる問題と、そもそもそこまでの感度を必要としないからか、マグロやGTなどに使われていません。
またアルコナイトはエントリーモデルに使われているとは言えまだ一部だけ。
やはりSiCがなんだかんだ1番汎用性が高いのでしょう。
ぼやき
個人的考えでは、【ロッドは折れるもの】【ガイドは壊れるもの】です。
以下の話はこれが前提です。
僕は今までに3回リングを壊した、もしくは無くしたことがあります。
その度にガイドを丸々交換しています。
あれ?リングだけなら買ってきて、はめるだけでは?と思う方いるでしょう。
初めは僕もそれでいけると思っていました。
ただね、はめれないんですよねリング。
またリングも単体で売っていないんですよね。
結果、ガイドを丸々交換しないといけません。
そうなるとエポキシを炙ってカッターで切って、今ついているガイドを外してから、一からガイドを付けないといけませんよね。
なかなかの費用がかかります。工賃+ガイド本体の料金。
そうなるとどう考えるか。自分でやってしまおうと。
釣り人って手先が器用だと思っている人が多いからそうなりがち。
でもね、冷静になってください。
メーカーさんに出すか、釣具店でやってもらったほうが安いし無難だということがわかるんです。
僕はだいたい釣具のイシグロさんにやってもらいます。
下の画像、5番目のガイドを直してもらったのですが、まったく違和感なし!
しかもその時の料金は約3,000円でした。
材料費を揃えたり、ガイドを買うだけで同等の金額になります。
ガイドの交換はメーカーさんや小売店さんに頼みましょう。