がまかつ ラグゼ コヨーテ S106MH
平日アングラーK
釣り歴 6年

総合評価

使いやすさ

トラブルの少なさ

コスパ

ちょうど良いバランスと熟練の技術,そして新素材の大進化

■用途  堤防~防波堤・磯・サーフのライトショアジギングで使用.主に40~50gのメタルジグ等で遠投.釣物は小型青物~太刀魚等. [購入の背景] ・主に堤防(海面よりの高さのある)メインで中型~小型青物,太刀魚等をターゲットにライトショアジギングをしております.ほぼ40gのルアーを中心に投げています.今まではショアジギングロッドを使って来たのですが,重くて肩の負担が大きいので長時間投げ続けられず,いろいろと考えた末に,がまかつ ラグゼ コヨーテ S106MHの購入に至りました. ・候補に挙げたのは,ヤマガのアーリー・フォーサーフ 105MH ,同109MMH,天龍のパワーマスターライトコア PML110MH ,同じくサンドウォーカー PMS1032S-MLM,Jumprizeのツーリミット 103 マルチ ,Jacksonのサーフトライブ ハリバットモデル STHS-1112MH,シマノの20 ネッサ エクスチューン S1102M+S,同S108M+,オリムピック Graphiteleader アルジェントプロトタイプ GLAPS-1003M,GcraftのモンスターサーフMSS-1072-TR,ゼナックのミュートス Sonio 100M-RG model,同 K guide model 等々…… 主にロングキャスト可能で,長尺でありながら軽くて,出来れば(何となくですが)オールダブルフットガイドの物で渉猟しておりました. ・ラグゼ コヨーテS106MHは,後発の廉価版であるラグゼ コヨーテ【=S=】S100MH もありますが,東レ(株)が次世代航空宇宙向けに開発した,世界最高クラスの引張強度を誇る,炭素素材高強度・高弾性率炭素繊維【TORAYCA® T1100G】および【ナノアロイ(nanoalloy)】の優位性を試してみたく,こちらをチョイスしました. [仕様と外観]  2ピース印籠継で10ft-6inch,仕舞寸法165cm,自重が205g,ガイドの数は7個(Sic).全てダブルフットガイド.適正ルアーウェイトは30~50g,適正PEライン0.8-1.5号,先径1.9mm/元径15.8mm,グリップ長435mm.グリップエンドとリールシート先のグリップはセパレートタイプ(EVA).  見た目全体はシックな黒で,最近のロッドに多いマットな艶消しタイプです.手元のリールシート部分とモデル名表記の部分だけが艶あり仕上げです.「Coyote」のロゴはゴールド色ではありますが抑えめ・控え目の意匠です(写真参照).ロッド全体の表面には,カーボンの織り模様は見えません.スパルタンなイメージで華美な派手さはなく地味目です. ■使った感想  ☆良く曲がり,良く飛び,良く粘ります. [使用感] ・飛距離の実測値は計測しておりませんが「振り抜けが軽いのに,しなやかに胴に乗って“気持ちよく”カッ飛んで」行きます.DUOの ビーチウォーカー ウェッジ 120S(38g) ,DYELのモンスターショット(95mm-40g),同ヘビーショット(125mm-40g)等のシンキングペンシルは「スコーン!」とライナーで飛んで行き気分爽快です. ・感度に関しても良い方だと思います.メタルジグに関しては着底はもちろんのこと,当たったのがベイトなのか漂うゴミなのかや,細かく繊細なアタリなのかも感じ取れます.ブルーブルーのブローウィン165FスリムやTokyobaygogoのヨカトキ160SSP 等のフローティングミノーの引き心地も,軽快かつなめらかです. ・いざ掛けたあとのバットの粘りが力強く,また50cmクラス程度までならば抜き上げも容易です.TORAYCA® T1100Gで巻き上げたバットの信頼性といったところでしょうか. ・適正ルアーウェイトが30~50gと比較的狭い表記になっていますが,この部分は老舗メーカーの“実直で真摯な姿勢”が現れているところだと思います. ・重量感も,合わせるリールとのタックルバランスにも拠るとは思いますが,とても軽く感じます.【ショアジギングロッドとシーバスロッドのちょうど中間あたり】のロッドを狙って探し求めていたのですが,がまかつの謳い文句であるところの『軽快ライトショアジギングモデル』に嘘偽り無しです. ・また,その他特筆しておきたいところとしては,リールシート部分のロックナットがダブルでないシングル仕様なのに全く緩みません.以前使用していたシマノ コルトスナイパー(無印)のS100MH-3(2016年モデル)では使っている内に良く緩んで来て締め直していたので思わぬ利点といいますか,予想外の快適さ,ストレスフリーです(※ 現在のコルトスナイパーシリーズではこの点改良されてるのではと思いますので念の為). ■良い点・悪い点 [使用カーボン素材について]  炭素繊維の『トレカ®T1100G』は,旧来のT800Sに比して引張強度で19%(5.9GPa⇒7.0GPa),引張弾性率で10%UP(294GPa⇒324GPa)とのこと(メーカー発表値).また,プリプレグ(ロッドの原料素材となるシート状の製品)において新規マトリックス樹脂技術『ナノアロイ』のおかげで引張強度と圧縮強度とを両立する性能を得ているとのことです. https://cs2.toray.co.jp/news/toray/newsrrs01.nsf/0/194046204E4FF3D749257D0D002284F3?open  引き込み破断強度テストの動画では一箇所で破断するのではなく,ブランク全体がバラバラになるように折れてます.限界点までのこの“粘り強さ”は驚異です. https://www.youtube.com/watch?v=gI3iGOufRQk  疲労特性や耐環境特性に優れるということで,高強度・高弾性率炭素繊維TORAYCA ®T1100Gを使用した高性能プリプレグ(炭素繊維樹脂含浸シート)の信頼性で,かなりの大物でも安心してファイト出来るバットパワーを持ち合わせているのではと思います. [アフターサービス等]  破損時の免責額が \9,200(税抜)/修理時 \1,000(税抜)と明記,低料金設定.老舗の株式会社がまかつは,さすがの良心的姿勢がうなずけます.免責額は購買検討時に意外と見落としやすい点かも知れません.  短所は現在のところ見当たりませんが,強いて言うならば購入時の値引き率の悪さぐらいでしょうか…….しかしながら海外生産のロッドと比べても,人件費も含めた原価率を考えるとかなり頑張っているのではないでしょうか.  最先端の素材をふんだんに使用し,細部にまで丁寧な作り込みで,純粋なる「メイドインジャパン」の“ライトショアジギング”ロッド.これで定価が4万円以下(税別)で堪能できます.とても気分良く,安心して釣行のお供に出来ます. [まとめ]  ◇ラグゼ コヨーテS106MHはメーカー表記こそ「MH」ですが,対応ルアーウェイトやバットのしなやかさからすると,ちょうど他社の「M」パワー辺りに相当するのではないかと感じています.とにかく軽くしなやかに曲がり,楽にロッドを曲げてルアーをかっ飛ばす事の出来る爽快さを感じられると思います.現在は堤防メインで使用しておりますが,長尺で軽量なロッドなので広大なサーフのラン&ガンや地磯でのキャスティングにも向いていると思います.  釣り具店や実際の釣り場ではあまり見かける事のない,言わばマイナー?な存在ですが(ネームバリュー薄めでしょうか)とても使いやすく,熟慮を重ねて買った甲斐がありました.飽きずに長く使えそうで購入して良かったと思っています. 【ラグゼ/ウェブサイト】 https://luxxe.jp/products/24497/ https://www.gamakatsu.co.jp/products/24497/

インプレした釣り人

平日アングラーK
釣り歴 6年
プロフィール
公開釣果57
年間釣行3

このタックルでの釣果

釣果投稿
14 釣果
釣った魚
キタマクラ, エソ, シーバス, イナダ, マサバ, カマス, タチウオ, サバ, アジ
サイズ
36.0 〜 107.0
使用期間
2020-12-16 〜

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