10年分くらいの集中力を使った気がする。
チーバスのボイルが始まったので、いつものように遊んでみるかと撃っていると、突如ヒットした。
正体は手尺70cm弱のヒラスズキだったのだが、問題はそれを迎え打つ布陣が、普段アジング等で使っている極小ライトタックルだった、という事だ。
ヤマガのブルーカレントⅢ 510に、16セルテート1003、糸はPE0.4号、リーダーはあろうことか1号のファイター…
数十m先のテトラ堤防に挟まれたエリアで、足元の水深約2m、底は岩礁帯といったロケーションである。
今回、神に感謝したいのは2つ…オープンフィールドとは呼べずとも、ロープや杭といった目立つストラクチャーが無いポイントでヒットした点…そして、持ち込んだタモがフルサイズだった点だ。
とてもじゃないが、真っ向からパワー勝負が出来る得物ではない。
デュエル謹製アーマードF+proの公称最大荷重は7lbだが、そもそもリールの最大ドラグが2kgしかないため、限界まで締め込んでもドラグの悲鳴は鳴り止まない。
まるで船にでも引っ掛けたかのようだ。
しかし底に潜られれば、待ち受ける岩礁帯によって糸は一瞬にして擦り切られてしまうだろう。
ひとつだけ確かな事は、魚が本気を出せば、糸が切れるのはもちろん、タックルすら破壊しかねない、という事だ。
こちらに残されたカードは、あまりに少ない…
とにかく「魚を怒らせない」を最優先に長期戦へ持ち込むべく、まずは常夜灯の影響下を離れて真っ暗なエリアに移動し、僅かずつでも体力を削れるよう、かつ好き勝手な方へ泳がれないようぎりぎりでコントロールする。
力で張り合おうとして違和感が魚に伝われば、すぐさま踵を返して突進が始まってしまうが、張らず緩めずの適度で一定の負荷をかけ続けることで、魚を「?」という状態にしたまま引っ張ることができる。
バーブレスで挑む芦ノ湖トラウトで培った、エラ洗いを封じ込めるテクニックだ。
圧倒的なフィジカルの差ゆえか、完全に封印する事はできなかったが、これが非常に役に立った。
しかしそれでも、何かの拍子ではっと我に返ったシーバスは移動を始める。
リールから火花が散るんじゃないかというほどの、猛烈なダッシュと表現するしかない。
かつて同じタックルでショゴを掛けた時をはるかに超える、絶望的な力の差を感じざるを得ない。
実際、主導権は完全に魚側にあるのだ。
ランディングに要したのは1分なのか、30分なのか、もうよく分からない。
ただ、水面を炸裂させてジェットスキーの如く水上を奔り、銀色に光る魚体を目の当たりにするたび、シーバスという魚の凄さ、美しさを改めて実感する。
一生これが続いてほしいと思えるほどだ。
何度か空気を吸わせて、それでもなお突進をやめない。
だがその頻度と継続時間は、確実に減ってきている。
幾度となくランディングのタイミングを伺いつつ、ようやくネットにぶち込んだ。
水揚げされたシーバスはくたくただが、こちらも同様に満身創痍だ。
iPhoneを持つ手が震える。
戦闘中、ずっと魚の口の中でもみくちゃにされていたケイテック謹製スイングインパクトだけは帰らぬ人となったが、素晴らしい刺さり方をしていた一誠のジグヘッドは無事だ。
総員、よくぞ耐えてくれた。
釣果データ
マップの中心は釣果のポイントを示すものではありません。- シーバスが釣れる近場の釣果
ルアー
タックル
- ロッド
-
-
YAMAGA Blanks
- 20ブルーカレント 3 510
- 22,275円~
- 1689 釣果
-
YAMAGA Blanks
- リール
-
-
DAIWA
- 16セルテート 1003
- 16,500円~
- 140 釣果
-
DAIWA
- ライン
状況
- 天気
- 17.0℃ 東北東 2.2m/s 1011hPa
- 潮位
- 140.5cm
- 潮名
- 小潮
- 月齢
- 6.4
- 水温
- 水深
- タナ(レンジ)
この日の釣行
- 日時
- 2023年10月21日 18:54〜23:52
- 18:54 釣行開始
- 南房総で釣り開始
-
DAIWA
ダイワ 16セルテート 1003 - 東京湾(アクアライン〜富津)で釣り開始
-
Turing Monkey
ツーリングモンキー グレート鱒レンジャー改 SP50 ダークナイトⅡ グレート鱒レンジャー改 ダークナイトII - 23:52 釣行終了
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