こんにちは。東北三浦イーグルスです。主に地元宮城のサーフで土日メインですが竿を振っております。
基本激混みなので場所に入れば同じ箇所に投げっぱなしの回遊待ち修行スタイル(笑)
ところで、去る6月のとある日の釣行時に事件がおきました。今回の内容は、その際に同行者に命の危険が迫るまでに至った体験記になります。
修羅場前の楽しい時間
とある6月の河口ナイトゲーム。
涼しい風が心地よく、一緒に来ていた友人と談笑しながら楽しい釣りの時間を過ごしていました。
表層付近にハクの群れも確認でき、シーバス狙いでフローティングミノーを投げるとすぐにフグが釣れ、平和な時間が流れていました。
そして何投目かで突然ドラグが出るアタリ。最初は良型のシーバスかと思いましたが、その引き方ですぐにアカエイとわかりました。
買ったばかりのルアーロストも嫌だったのでしばらくやり取りしてずり上げる手段を選択。見えたのは胴体部で60cm程のやはりアカエイでした。
リリース前提でしたので岸際から1mぐらいの所までズリ上げます。
「やっちゃいましたねー(笑)」なんて二人で笑いながら。。。今思えば完全にアカエイをナメてたと思います。。
修羅場
今年も何枚かエイを掛けており扱いに慣れているつもりだった私は、友人にエイの尻尾の付け根(毒針の生え際)と先端部をお願いし、自分は胴体部の3点間を足で抑え、暴れによる毒針突き刺しを回避しながら無事にルアーを外しました。
普段なら木の棒等を拾ってきてエイを移動していたのですが波打ち際はすぐそこ。
私はエイの3点間を足で抑えたまま数cmずつズリズリとエイを波打ち際まで引きずる事にし、友人と協力プレイで慎重に少しずつエイを移動させていました。
「毒針のとこフリーにすると針振り回すからそこは絶対抑えといて」
友人もそれなりに経験はあるだろうとは思いましたが念の為に注意を行い、波打ち際までもう少しの所での次の瞬間。。。
「ギャーーーー!!!」
突然友人が、持っていた竿をぶん投げると同時に恐ろしい悲鳴を上げました。
すぐに毒針に刺されたと察し足を見てみると、ウェーダーの足の内くるぶしの下に穴が空いており、そこから血が流れていました。
なんとか片足立ちは出来るようなので二人でどうするか話し、とりあえずは友人を抱きかかえながら車まで戻る事にしました。
車までは400m程でしたが砂の上の歩行、高い防潮堤の登り下りで相当長く感じました。
この時まだ友人の表情・顔色は多少しかめっ面でしたが大丈夫の様に見えました。
すぐ近くの病院のはずが。。。
車まで戻り私は二人分のタックルを片付け、友人は疲れと痛みからウェーダーを履いたまま地べたに腰を降ろしました。
「ウワッ!」という声と共にウェーダの中に溜まっていた大量の血がドバッと背中の袖口から溢れ出てきました。
「すぐ近くに◯◯病院があるのでそこまでたのむ!」
友人は過去にそこに世話になったことがあるようで、(私も少し安心して)ポリ袋を足に被せ彼を車に乗せて病院へ向かいました。
運転してすぐに、受け入れの確認電話を友人自身が横で行っていました。この時、顔色は少し白っぽくなっていました。
「23時以降は外科の受け入れやってないって。。」
「受け入れ可能な場所が分かるサービスの番号へかけろ言われたわー」
それは電話#7119救急安心センターなるもので、友人は呼吸が少し荒くなりながら、とりあえず電話をかけてみるも混んでいたのか、なかなかオペレーターに繋がらずまったくの役立たず。
車は走らせているもののどこへ向かえば良いかわからなくなっていました。
一旦車を止め二人でスマホ検索を行い、電話をかけ、やっとの事で受け入れ可能な病院を見つけましたが、この時友人の顔は青っぽくなり唇の血色も悪くなっており、正直ちょっとヤバイと感じました。
刺されてから40分は経過してました。
そこから10分程で病院へ到着する最中の会話。
「あの場で119すればよかったね。。」
「判断色々ミスりすぎましたね。。」
友人との間に重い空気が流れました。
失神
やっと病院につき友人はすぐに問診を受けていましたが、肩で呼吸をして顔はもう真っ青でした。
血圧が低下しすぎて測定不能に。測り直す最中、突然頭が前へ下がり痙攣をおこしそのまま失神するという最悪の事態が起こります。
お医者さんと4人がかりで急いでストレッチャーに乗せ、手術室へ運ばれていきました。
(このまま亡くなってしまったらどうしよう。。後遺症が残ったらどうしよう。。)
友人へ本当に申し訳ないことをしてしまったと後悔しました。
おわりに
友人は幸いにも2日で退院することができましたが、今回は私の誤った判断で友人を死の危険にさらしてしまいました。
読者様にこの経験から伝えたい事としては。。
1.エイと判り、エイを釣り上げる目的がなければラインブレイクさせる等して陸へ上げない
2.もしエイを釣り上げてしまったら手や足で触ったり抑えたりせず、毒針が当たらない範囲から針外しを行う(フックのスプリットリング外しや切断でもOK)
3.針外しが難しければ、魚体にある程度近い所でラインを切る
4.リリースの際はギャフや長い棒や木を使う
5.エイに刺されたら大小問わず119番する
大した事ないだろうと対処を怠るのは本当に危険です。
【おすすめのアカエイ対策ギャフ】
ラパラプロガイドフィッシングギャフ(Rapala PRO GUIDE FISHING GAFFS)
ラパラから発売されているハンディータイプのギャフ。先端はステンレス&柄部分は超軽量のアルミ製で錆に強くMAX60㎝までの伸縮機能搭載。
ギャフの先端が尖りすぎていないのも安全性的にヨシ!アカエイをなるべく傷つけずにリリースする方法として、アカエイの鼻に掛けたり、ギャフの内側に胴体を引っ掛ける感じで少しずつ移動させリリースしましょう。
お値段は3,400円前後で購入できます。針先もヨシ!!(笑)
いかがでしたでしょうか。今回の体験談で今一度アカエイの危険性について再認識頂けますと幸いです。(アカエイの詳しい生態についてさらに知りたい方はwikipediaで確認してみてください。)
読者様に素晴らしい釣果が訪れますように。
最後まで読んで頂きまして、誠にありがとうございました。
父・おじに釣りを教わり小学生5年生の頃からバス釣りに熱中しました。高校受験前に父に竿を全て折られ早々に引退。。。
30代に突入しロック、SLJ等に挑戦も高所恐怖症・巨像恐怖症がつきまといます。今は食べて美味しいサーフゲームに目覚め、安心安全を第1にヒラメ・マゴチ等を求めて地元サーフで竿を降っています!