今回の考察が一番読んでほしい。
前回の釣行編や準備編なんてものは誰でも書ける内容だから。
釣りが楽しいのは自分でいろんな情報から仮説と検証を繰り返して、そのときに一番最適なパターンは何だったのか。を考察していくことだと思っています。
今回の釣りは回数が少なすぎるのですべて検証することができませんでしたが、それでも色々なことを考えることはできました。
ちなみに『人から、このポイントでこういう釣りしたら釣れるよ』って言われてその通りやって釣れても(楽しいときもあるけど)、それが釣りの醍醐味ではありません。
また考察は考察であって、正解でも不正解でもありません。
それを踏まえて読んでください。
あくまでも僕はこう思った。だけです。
そもそも何をしているのか
今回の釣行では、小さい群れでしたが何度かヒメマスには遭遇することができました。
十和田湖に毎年釣りに来ている人達は、『どんどん群れが小さくなっている』と嘆いていらっしゃいましたが、初めての僕にはその光景は新鮮そのものでした。
このヒメマスの群れを観察していて、行動パターンにはある理由がありそうだなと思いました。
どんな行動があったのかと言うと、
- 岸を回遊し、産卵場所を探しているように見える
- インレットが気になっている
- インレットの近くの平地で回遊している個体がいる
- 産卵床を守る個体がいる
- 産卵床はオスメスで守っていた
事前に【何度も】いっておきますが、僕はヒメマスのプロでも何でもなくただの釣り人Aです。
ここに書いた内容は僕が思ったことで、ヒメマスにとっての正解ではありませんからね。
それだけ理解してください。
ヒメマスの群れを見たのは合計11回。
そのうち、回遊してきてすぐに去ったのが7回。
同じインレットにずっといた群れが3回。
インレット近くで2匹でグルグルしていたのが1回です。
回遊してくる群れは水深3m以上あるブレイクに沿って、泳いできます。
途中でインレットを見つけるとそのインレットの方に泳いできて、少し居たら去っていきました。
同じインレットにずっといる群れは、人がいても関係なしにずっといました。
また、産卵床を守る個体はそのインレットの近くをずっとグルグルしていました。
ヒメマスが何をしているのか、何のためにそこにいるのか。
これを考えてみるとザックリ3パターンにわけることができます。
ちなみにこれは産卵を意識したヒメマスのパターンです。
今回僕が釣ったヒメマスはパターン0になると思います。
パターン0は沖で産卵するための準備をしている個体ということになります。
準備段階だから、捕食をしっかりとして蓄える感じなのでしょうか。
①産卵する場所を探している
僕が遭遇した8回の【回遊してきてすぐに去った群れ】がこれに当たると思います。
この群れは、だいたい僕が回遊個体に気づいてから去るまでにおよそ20秒ほどで、ルアーを落とすと興味を持って近づく個体が数匹いました。
またこの群れは、明らかに何かを探していて岸際を何度も回遊してきます。
同じ群れだと判断したのは、背中に独特の傷がある個体が2匹いてその個体の群れが何度も目の前を通過したから。
この群れを釣るには、タイミングがすべてだと思います。
うまく群れの前にルアーを入れれば口を使うと思う。
ただの経験からの判断ですが、釣れそうでした。(釣れなかったけど)
②場所をほぼ見つけて産卵する
この群れが一番厄介で、目の前にたくさんいるのですが全く口を使いません。
しかも僕が見た群れはすべて水深が50cmもない場所で、インレットをずっと見ています。
つまりすべての魚が上流を向いているのです。
ただ、産卵すると思いきやすぐにはしそうにない。
人が来ようがルアーを落とそうが、ちょっと逃げる素振りをしてもすぐに同じ場所に戻ってくる。
30分ほどでルアーでこの個体を釣るのは無理だと僕は判断しました。
ただ、餌釣りをしている人達がこの群れから釣果をあげていたので、完全に釣れないわけではなさそうです。
まあ、これは後から聞いた話なんですけどね、もしかしたら餌釣りの人達も釣ってはいなかったのかもしれません。
十和田湖で出会ったいろんな釣り人と話をしましたが、中には逃げないのをいいことに引っ掛けて釣る人もいるそうで。
僕は遠くから見ていたので、真偽はわかりませんがもしかしたら引っ掛けていたのかもしれません。
推測ですけどね。
まぁ僕の技術では、この状態に入ったヒメマスを釣るのは無理だと判断しました。
それより近くにいる③のペアリングの方が釣れそうでした。
③産卵を終えて卵を守る
実際に卵をみたわけではありませんので推測です。
インレットから2mぐらい離れた場所でオスメスのペアリングが同じ場所をグルグル回っていました。
もしかしたら、卵を生む前なのかもしれませんがその個体は同じ場所をグルグルグルグル、グールグル。
ルアーを投げても基本無視でしたが、近くのウィード(藻)にルアーが引っかかった時だけ口を使いました。
その場所がたまたまペアリングのテリトリー内だったからか、そのエリアに引っかかってとどまっているルアーにオスが口を使って噛みつこうとしたんです。
それは素振りだけだったのか、フッキングまではいきませんでしたが、明らかに口を使いました。
食性ではなく、明らかな威嚇。
もっと焦らしてやれば、釣れたのかもしれません。
ただ、基本シンキングミノーしかない状態だったので同じ場所で焦らすことが難しく1時間ほどやりましたが釣ることはできませんでした。
あのときサスペンドミノーがあれば。。
パターンをイラストにする
(パターン0もあるが)パターン1〜3までをイラストにするとこんな感じです。
まてまて!
これ、しっかり伝わっていますか。
イラストが下手すぎてヤバい!
①の行動は【産卵場所を探している個体】で3mのブレイク沿いにずっと回遊しています。
②の行動は【インレットにずっといる個体】でルアーを入れると少し離れたりしますが、すぐに戻ってきます。
③の行動は【インレット近くの1mぐらいの水深の場所でグルグル回っている個体】でルアーに威嚇で攻撃してきます。
おそらく準備編で多くの方から聞いていた事前情報は、③の状態のヒメマスだったのではないでしょうか。
今回の釣行では、③の状態は1個体しか遭遇せず(ペアリングしてるから正確には2個体)、その釣りは成立しませんでした。
②の状態は、口を使う素振りもないので、そもそも釣りではない。
①の個体は1時間に1回あるかないかの回遊で、且つ20秒ほどで去るのでそんな釣りやってられるか!!!
結局は、成立する釣りはパターン0の個体を釣る方法。
つまり沖にジグを投げてボトムを叩く釣りしか釣りにならないわけです。
なのでみなさん、渓流タックルを使ったシンキングミノーではなく、8ft前後のウルトラライトショアジギングのつもりで十和田湖に行きましょう。
僕が十和田湖に初めて行く方にアドバイスするとしたら、そういう感じになります。
ちなみにもっと具体的にポイント探すとしたら、
【インレットを探す】
【インレットのすぐ近くに3m以上のブレイクがある】
そんな場所を探した方がいいかと。
遠浅のエリアも結構ありましたが、明らかにブレイク絡みのインレットが魚影が濃いです。
圧倒的です。
以上が僕の考察から考えた仮説です。
検証はしていません。検証できるほどの事象がないからです。
もっと大量のヒメマスが回遊、接岸してくれば、①や③の釣りが成立したんでしょうが、僕の時は全然でしたね。
むしろ検証できるのはこれからの時期ではないでしょうか。
これを読んでから十和田湖に行かれる方は、渓流用ロッドもいるかも知れません。
僕は簡単に行ける距離ではないので、難しいですが誰か検証してきてくださいね!
そして、釣れたらアングラーズで報告してください!