どうもこんにちわ、t.onumaと申します。
オフショアゲームを本格的に始めて4年目、東京湾と相模湾をホームにしつつ、年に何回かは遠征に出かける、ルアーフィッシング中心の釣り人生を過ごしています。偉そうに語る時も多々ありますが、まだまだ駆け出しで、だいぶへたくそだったりしますので、話半分で聞いてくださいね。
今回は前回の続き、リールのトラブルシューティング実践編です。
ではどうぞよろしくお願いします。
トラブルシューティングの順序
ではいきますね。異常を感じた場合、下記の順で疑うのがいいと思います。
確認事項の整理
赤が駆動系、青が回転系です。
症状によって、確認する順序は入れ替わると思います。簡単な順で言えば1.1→2→3.1→3.2→1.2でしょうか。やりやすい順で確認、それぞれ組み合わせて診断してみましょう。
注意点
注意点は、駆動系にはグリス、回転系にはオイルを用いることです。
駆動系にオイルを用いると保護力が弱くギアの破損の原因に、回転系にグリスを用いると回転が重くなりさっぱり飛ばないリールになります。
一点、厄介なのはレベルワインダー部分です。
モデルによっては射出時にレベルワインダーが連動したりするので、レベルワインダー部分は駆動系であり回転系でもあったりもします。
キャストメインで使うリールであればオイルを、ジギング等、バーティカルならグリスを用いるのが良いと思います。
またどちらにしろ、水が入り込みやすい部分ですので、ウォームシャフトの両端にはグリスを塗っておくのが良いと思います。
オーバーホールの方がいいのではないか?
もちろんその通りですwオーバーホールが一番楽ですw
が毎度毎度オーバーホールに出すよりは、何か不具合を見つけた際には自力で解消できた方がいいですよね。
都度修繕できた方がコスト効率、特に時間効率が良くなると思います。
そんな自立心旺盛な方の為に、以降、今回サンプルにした201を例に進めてみます。
見受ける症状とトラブルシューティングの実例
では見ていきます。
シュート1.ハンドルを回すとどこかで金属が触れ合っているような、こすれ合っているようなしゃりしゃりした感じがする。→この時点ではどこに問題があるかよくわからない
シュート2.ノブだけを回してみるがノブ自体はスムースに回る→ノブは大丈夫。なので駆動系を確認。
シュート3.駆動系を確認→スプールを外してハンドルを回してみます。
この状態ですね。ハンドルを回してみますと、少しばかりしゃりしゃりしてるようなしていないような。。。どこが悪いのでしょう?アタリをつけやすいように、どこに何があるのかがある程度把握できるとやりやすいですよね。
そうしたわけで簡易図です。覚えておいてくださいね。
まずは1、2、3のベアリングが怪しそうですね。ここで分解を始めてみます。やっていきまーす。
リブレのハンドルは専用の工具が必要になるものの、一発で外せるので分解⇄組立がすげー楽です。高いですけどね。
次にハンドル側のカップを外します。外す際にこの状態でカップである上蓋をあげるように外したい。
なぜかというと、カップを下にして外すとフレーム側の部品が外れてしまう為です。
外れました。
ここで問題があります。左のカップの右に見える銀色の部分が、簡易図での2、部品表36のローラークラッチ、左が簡易図での7、33のボールベアリングですが、これは取り外すのにちょっと工夫が必要。この二つを取り外すには専用の器具がないとしんどいです。ていうか専用器具がないと多分無理です。
そしてその器具はなんという名前なのかわかりません。存在しているのかすらどうかもわかりません。なので、取り付けたままの整備になります。
1と3のベアリングは外して洗浄、2のローラークラッチは取り付けたまま洗浄、注油します。ローラークラッチは厄介な気がしますので、少し詳しく説明しますね。
ローラークラッチにはパーツクリーナーを使ってこのようにノズルを近づけて噴射洗浄するのがいいと思います。
参照: AZ(エーゼット) パーツクリーナー 840ml プラスチック使用可 原液504ml
500円くらいで売ってますね。これを吹きかけてローラークラッチチューブをはめて回して。。を何回か繰り返します。
これがローラークラッチチューブです。
吹きかけて。。。を数回繰り返すことで、完全ではありませんが、ほぼ洗浄できると思います。洗浄が終わりましたら、グリス注油です。
グリスですが、お好みで好きな銘柄を使えばいいと思います。
個人的には粘度の高いものの方が定着度が高いと考えて、高粘度のものを使っています。正しいかどうかはわかりません。
自転車用でしょうか。50mlで1,000円程度ですので、リール用より安いかもです。
むっちゃ高粘度。色がケミカルで効きそうですね。
そして一旦組み上げて様子を見ます。
この状態ですね。どれだけ力を入れて回してもスルスル回ります。ローラークラッチの注油と洗浄が効いたのでしょうか。
次にスプールをはめて回してみます。心なしか多少マシになった気はしますが、まだ引っかかりというか、しゃりしゃりしている感じがします。ですので次にいきます。
シュート4.駆動系は大丈夫なので、回転系を確認。
次に、青の「回転系」6、7、8のベアリングを疑います。6、7、8を洗浄します。7は前述しましたとおり外すのが大変です。
一方、6と8は外しやすいのでベアリングクリーナーで洗います。ここ、外す際にピンを外さないといけません。飛びやすいので外す際にはご注意ください。
洗浄には以下の器具を使います。
ラジコン用のベアリング洗浄機です。品薄でなければ2,000円くらいで購入可能です。 買うのが面倒であれば、小さい容器に先ほどのクリーナーを噴射して貯めて漬け込む洗い方でもいいかと思います。
洗浄後、ベアリングチェッカーを使い動きをチェックします。
使い方ですが、この器具にベアリングをはめて回転させます。スムースに回るようであればOK。急に止まったり妙な挙動であればはじきます。
これを使い確認したところ、6のベアリングは動きが少し気になったので新品に交換し、再度組み立てます。
完成。
先ほど気になっていたしゃりしゃり感は皆無になりました。
二回分解&組み立てするという回り道を通りはしたものの解消です。
6のベアリングが問題だったようですね。お疲れ様でした、自分。
ここまで所要時間は1時間くらい。ぼくの居住地から一番近い釣具屋までは車で往復1時間程度かかるので、コスト的にはオーバーホールするよりも少しお得、くらいでしょうか。
オーバーホールに出すと数週間かかるので、少数のリールで頻繁に釣りに行く方であれば、自身での異常解消は必須の技術かもしれません。
さいごに
今回の工程は分解、組立もそれほど難しくありません。基本、ネジを外してベアリングを弄るだけですから。
コストに関してですが、かつて別なリールでオーバーホールに出した際、ベアリング全交換になり戻ってきたことがあります。
メーカー品を買うと高いです。6個で7,800円です。今回、用いたベアリングはこちら。
1個200円くらい。。。圧倒的に安いですね。
個別のベアリングについては別途書いてみたいと思います。
ではまた。
t.onumaと申します。
オフショアゲームを本格的に始めてしまったのはここ3年ほどですので、まだまだ駆け出しです。
オフショアを始めてみたい方のために、初心者が気になるところをお伝えしていこうと思います。