みなさんこんにちは、アングラーズマガジン運営事務局です。
前回、前々回と、我々が実施したリサーチについてご報告しました。
日本に釣り人は9,724,631人いそうであり、それら釣り人が一年間で釣り道具に支払う金額の合計8,175億6,300万円であり、「ガチ勢」「ミドル勢」「ライト勢」に分類して考えている、というものです。
今回はこの三つのレイヤーのうちの「ミドル勢」にフォーカスします。「ミドル勢」の釣りやその動向について、身近な例を紐解きながら考察してみようと思います。
このマガジンが気になった方、時間つぶしのお供をお探しであればご笑覧くださると幸いです。どうぞよろしくお願いします。
ミドル勢について
あらためて、ミドル勢の定義です。
というものでした。
釣り具購入費用を月平均に直すと10,464円となりますが、仮に年4回だけ釣りに行くとしたら、一回あたりに用意する釣り具費用は30,000円強となかなかのものになっています。
以下、釣行回数からの分析、釣り具購入費用からの分析を試みてみます。
釣行回数から見るミドル勢
再考察
ミドル勢は年に4回以上という定義ですが、ガチ勢の定義が年に24回以上なので、年間釣行回数が4回以上でも、24回未満でもミドル勢ということになります。
すこし幅がありすぎるかと思いますので、これの中間値である14回、つまり月に一回、少なくとも二ヶ月に一回は釣りをしていて、趣味として生活に馴染んでいるレイヤーをミドル勢と考えると分かりやすいかもしれません。
オフショア勢
季節ごとに旬の釣行を行い、程よく楽しんでいる層、こう考えるとイメージしやすそうです。
関東の海釣りであれば、春はアマダイやイカ、夏はタチウオ、秋はカワハギ、冬はカレイやヒラメ、といったところでしょうか。
また、淡水であれば、イメージしやすいのはブラックバスかと思います。初夏、中秋の気候のいい時期に何回かボートを浮かべるバサーのイメージです。
ショア勢
普段は仕事や学業、家事なので忙しく、たまに空いた時間で釣りを楽しむ、といった層なイメージです。行き先はソルトであれば防波堤や海釣り公園が多いのでしょうか。
淡水では、春先のサクラマス、春から秋はブラックバス、ナマズ、ヘラブナ等々、うまく時間をやりくりして楽しんでられるのではないでしょうか。
釣り具購入費用から見るミドル勢
ミドル勢の釣り具購入費用であろう月間10,000円強。
これで何が買えるかというと、ハイエンドの道具は難しいかと思います。
10,000円であれば、餌、針、仕掛け、ルアー、ラインといった消耗品や、都度必要になるプライヤーやポーチなどで消費されてしまいそうです。
一方、年間12万円と考えると、入門機を選ぶ、あるいは中古市場を活用すれば、それなりに道具を揃えることはできそうです。
試しに購入物品のおおよその価格を羅列してみます。
こうした道具をコツコツ自前で揃えると、どうしても総額は嵩んでしまいますね。
釣り物を限定し、一点豪華主義でロッドあるいはリールだけハイエンド機の方もいたりするでしょうから、一概に決め付けることは出来ませんが、高額ではないものの、気に入った道具を購入し、ほどよく釣りを楽しんでおられる層なのではないでしょうか。
ミドル勢の釣り
筆者は2年ほど前に、周囲の友人に釣りについてのアンケートを実施したことがあります。
10人ほどが対象で、サンプル数としては少ないのですが、ここで言うところの年に数回〜10回程度のミドル勢も5人ほど含まれておりました。
釣りの楽しさの回答を、例えば旅行的要素や道具の運用技術の向上等に分解して見ると、彼ら・彼女たちが釣りに対して求めるものの上位に「釣った魚を食べる」ことがありました。
この「食べて美味しいこと」の優先順位が高かった方は今も同じようなペースで釣りをしていると思いますが、「道具」や「技術」に重きを置かれていたかたは、今ではすっかり「ガチ勢」化していたのは象徴的に感じます。
食べて美味しい魚、これは個人の趣味嗜好が大きいところですので、限定するのは難しいですが、先述したアマダイ、イカ、カワハギなんかは非常に食味に優れていると思います。
一般化するには拙速であることは理解しておりますが、こうした魚たちを自ら釣り、自ら料理して食べるというバランスが成立している方々がミドル勢の中心、あるいは一定数、それも結構な多さでいらっしゃるかと思っています。
このバランスがどちらかに傾くとガチ勢化するか、釣りから縁遠くなっているような肌感覚が周囲の友人から感じることです。
ミドル勢とアングラーズ
今回見てきたミドル勢に向けて、現在アングラーズとして取り組んでいるのは、データベースの強化です。
魚種、釣り方、捌き方・食べ方、タックルについて、網羅的に整備する計画を進行中です。
今釣れている魚がわかる、そしてその魚を釣るための準備がわかる、釣れたら食べ方がわかる、というワンストップのサービスを目指して強化中です。
引き続きのご愛顧を賜れれば幸いです。
次回はライト勢について見ていこうと思います。引き続きどうぞよろしくお願いします。