みなさん、寒くなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。アングラーズマガジン運営事務局です。
ご存知の方も多いかとは思いますが、11月より「アングラーズマイスター」プロジェクトが始動し選定されたマイスターのみなさんが全国各地で釣りの魅力を広めるべく活動中です。
今後、マイスターたちにスポットを当て、彼らの釣りへの考え方や、地域情報あるいは釣り情報をマガジンユーザーにもお伝えしていこうと思います。
第一回目は、石川県在住のマイスター、「釣りするげん@パーシー」さんをフィーチャーします。
ぜひご覧になってみてください。
自己紹介
こんにちは。この度アングラーズマイスターに選出されました「釣りするげん@パーシー」と申します。
初めましての方も多いと思いますので、今回は僕の自己紹介も兼ねていくつかの項目でお話していきたいと思います。
まず、「釣りするげん」の「げん」とは石川県の方言で、「~します」という意味です。なので、「釣りするげん」は「釣りをします」という意味です。
僕は石川県在住のアングラーで、陸釣りはもちろん、マイボートも所有しており、沖からも釣りをしています。
僕の周りのマイボートを所有しているアングラーたちは、その釣りのほぼすべてがボートからの釣りになっていますが、僕の船釣りの比率は低いです。
沖釣りよりも陸釣りにハマっているちょっぴり変わったアングラーです(笑)
釣りのホームは石川県、能登半島です。
以下、能登半島の魅力、能登半島の釣りを中心にお話していきます。どうぞよろしくお願いします。
能登半島の魅力
いきなりですが皆さん、「能登半島」は知っていますか?
石川県の北に突き出た半島となりますが意外と知られていないフィールドでもあります。
2015年放送の土屋太鳳さん主演、NHK連続テレビ小説の「まれ」の撮影地となった場所、といえば覚えておられる方もいるかもしれません。その石川県能登半島です。
「まれ」と聞いて「あぁ~」となったあなた!あのきれいな海は能登の海なんですよ!
今でも「まれ」の撮影地点には看板が立っています。
また能登に向かう道中、走行中の車のタイヤとの摩擦で音楽が流れる「メロディーロード」が存在し、「まれ」のオープニングの歌を聴くことができます。
そんな能登半島ですが釣りにおいても非常に魅力的なポイントとなっています。
まず能登の釣りを語るうえで重要となるのが魚影の濃さです。その魚影の濃さを支えているのがその突き出た半島の地形です。
半島の地形上、潮が当たるため潮通しが良く、魚がたまりやすいです。
また釣りのポイントも非常に多く石川県の海岸583㎞(めっちゃ長いっ!)すべてがポイントとなりうるといっても過言ではありません。
突き出た半島の西側を主に「外浦」東側を主に「内浦」と呼称しています。
ここでは能登半島の釣りをもっと知っていただくために、能登半島の釣りエリアを3つに分けて紹介していきたいと思います。
皆さんの一番釣りをしたい場所はどこか考えながらご覧になってみてください。
〇外浦
「外浦」はその地形上、水深が深いことと、潮の通り道で潮通しが良いため、潮の流れが速いことが特徴です。
ルアー釣りをしている方はこのエリアがおすすめです。大物を予感させるロックショア(磯場)が多く存在します。
断崖絶壁の超ハードな磯から、車を駐車してすぐに下りられる初心者向けの平磯まで様々です。
外浦ではその恵まれた地形に足を運びヒラマサ、ブリのキャスティングをはじめシーバスなどのビックゲームが展開されています。
波しぶきの上がる磯場ではどんなルアーマンもテンションが上がることでしょう。
残念ながら僕はまだ外浦ではヒラマサは釣ったことがありませんが、ロックショアからヒラマサを釣るために通いたいと思います。
壮大なフィールドを前にすると叫びたくなるのは僕だけ?(笑)
〇内浦
一方、「内浦」は穏やかな湾内になりアジ、メバル、アオリイカ、クロダイなどライトゲームが盛んとなっています。
エギング、アジングなどのライトゲームはこちらのエリアがおすすめです。またエサ釣りもこのエリアがおすすめですね。
石川県では「南西」の強風が吹くことが多いですが、南西の風でも内浦は風裏になることが多く、荒れることが少ないためいつでも釣りが楽しめます。
サビキ釣り等、釣り初心者の方でも気軽に釣りをすることができます。
地形は滑らかに掛け下がっていく地形となっており、そのいたるところに「藻」が点在します。その藻場は魚にとって快適な隠れ家となります。
内浦の海を見た人はそのあまりのきれいな水質に見惚れます。底がくっきりと見え、優雅に泳ぐ魚はまさに天然の水族館のようです。
〇能登島
内浦の中でも忘れてはいけないのが石川県の誇る「離島」能登島です。
参照:google
能登島は車で渡れる2本の橋(能登島大橋)(ツインブリッジ)からエントリーすることができます。
島一周がすべてポイントとなっており、どの向きに風が吹いても必ず風裏が存在します。
釣りができない日がないという釣り人にとって最高の条件で釣りを楽しむことができます。
水深は概ね浅めになっており、アジング、エギング、エサ釣りが盛んです。
ここ能登島を内浦の中でも特別なものにしているのが筏やカセです。とりわけクロダイ釣りの好フィールドになっています。
クロダイですが、ここ近年、能登島でブームになっている釣りがあります。僕も大好きな釣りですが「チヌトップ」という釣りです。
ペンシルやポッパーを表層で動かし、誘いを入れていると後ろから引き波を立ててクロダイが迫ってきます。
浅い所では水深50cmほどでの釣りになるためクロダイの背びれが水面から出ながら追いかけてくる様子は迫力満点!
能登島の等浅の地形はこの釣りにおいて相性が非常に良く、50cmを超えるクロダイが表層でバイトする瞬間は脳裏に焼き付きます。
また能登島には野生の「イルカ」が居着いており、釣りをしているとよく近くまでやってきます。
(見ていると癒されます。釣り人にとってはいい迷惑なのだが・・・)
野生のイルカウォッチングの船も出ており、野生のイルカの遭遇率は驚異の98%!?だとか・・・
石川県唯一の水族館「能登島水族館」もあるのでぜひ一度行ってみてはいかがでしょうか?
いかがでしたか?皆様の釣りのしたいエリアはありましたか?
「外浦」「内浦」のどちらとも堤防はもちろん砂浜、地磯、沖磯、筏などアングラーの技量、狙いたい魚によってさまざまなポイントが選択できます。
また、どの方向に風が吹いても必ず風裏が存在するので天候によって釣行予定が中止になることもなく、1年中快適に釣りができるため、釣り人にとってはまさに天国です(笑)
好きな釣り
そんな能登半島で僕がやっている釣りですが一番得意な釣りといえば・・・
実は1年中いろんな釣りをするのでどの釣りが得意か正直分からなくなっています(笑)
中学生から釣りをはじめ、川釣りから海釣まで様々な釣りをしてきました。僕の性格上「広く浅く」なので、とにかくいろんな釣りを経験してきました。
エサ釣りだろうがルアー釣りだろうが関係なく「魚釣り」を楽しんできました。
そうした経験を積んできましたが、その中でも好きな釣りはアジングとエギングです。
皆さんもご存じかと思いますが、アジングといえば1g前後の軽量ジグヘッドを使用し、繊細なロッドと極細のラインを使用しワームをアクションさせることでアジを釣る釣法です。
ここ能登半島でもアジングを楽しめます。
アジのアタリを穂先で瞬時にキャッチし、アワセを決める。アジの心地よい引きを味わいながらランディング!非常にゲーム性の高い釣りです。
能登半島はポイントの数が多いのでランガンをして活性の高いアジを獲っていくので、飽き性の僕でも飽きることなく釣りを楽しめます。
しかもアジのアベレージサイズも比較的大きく、30cmを超える「尺アジ」もよく釣れています。
※能登の穴水で釣れるアジは地元の人に「金アジ」の愛称で親しまれ、体高が太いのが特徴です。
次に、エギングのメインターゲットになるアオリイカですが、ここでも能登半島の突き出た地形が恩恵をもたらします。
秋のエギングシーズンには孵化したアオリイカが順次南下していくのですが、能登半島東側の富山湾から能登半島までがアオリイカをせき止める天然の生簀となり、アオリイカの南下を妨げます。
そのため大量のアオリイカが能登半島付近に滞留します。これが能登半島が「エギングの聖地」といわれる理由です。
そして、船から狙うティップランエギングでは1人100杯以上の釣果、陸からの釣りでもハイシーズンには80杯以上の釣果が見込めるなど、能登のアオリイカのポテンシャルは全国的にも非常に高いです。
釣りもの別年間スケジュール
ここで僕の釣り物別の年間スケジュールを公開します。
アジ・・・1年中
メバル・・・12月~4月
アオリイカ・・・4~5月、8月~11月
ヤリイカ・・・12月~3月
アカイカ・・・6月~8月
マダイ・・・4月~9月
クロダイ(トップ)・・・7月~9月
タケノコメバル・・・4月~6月
キス・・・7月~8月
ブリ・・・4月~6月、11月~12月
カワハギ・・・11月~2月
シーバス・・・10月~1月
これにブラックバス釣りや筏釣りが入るなど・・・
さすがは魚影が濃い能登!と言いたくはなりますが、自分の「広く浅く」の釣りスタイルだと次々にいろんな釣り手を出しますので専用竿だけが増えていきます(笑)
心と体が休まる月は一つもありません(笑)
でも僕は満足してます。
理由はもちろん釣りが好きだからです。
釣りをしていると悩み事や嫌なことを忘れさせてくれます。
めっちゃ細い釣りの糸1本を通して自分の住んでいる陸上の世界と、自分が住めない水中世界が繋がっていると思うと釣りとはとても神秘的かつ興奮的なものかと実感しますね。
まとめ
ここ最近は「1匹の価値」を求めて釣りをしています。
「1匹の価値」とは、魚を釣るために自分自身で考え、積み上げられた考察のロジックの上で1匹の魚を釣る。
これは自分にとって最高の結果であり、今後の釣りの上達に繋がる宝物になる。他人から見れば1匹でも自分にとっては1匹以上の価値がある。
1匹の価値を最大限まで向上するという考え方です。
簡単に言うと「なぜ釣れたか」を説明できるかどうかってことですね。
ただし、これには正解も不正解もないと思いますし、アングラーさんの数だけいろんな答えがあって当然です。
自分なりの考え方になりますが、ただ無意識に釣りをするよりはこのほうが何倍も楽しいです。
以上、能登半島の魅力と僕について紹介させていただきました。1年間、釣りの魅力を世間にアピールできるよう頑張っていきます。
応援よろしくお願いします。
編集後記
初回は「釣りするげん@パーシー」さんよりご寄稿いただきました。
筆者は関東在住のため、能登半島は相当ハードルが高い地域となりますが、聖地にしか感じられません。ぜひ行ってみたいものです。
また、2019年10月より、石川県の釣りの魅力を発信するYouTubeチャンネル「釣りするげん」を開設されています。
後段の「一匹の価値」の考察は、釣りするげんさんのYouTubeチャンネルやブログでも紹介されていますので興味のある方はぜひご覧ください。
不定期となりますが、引き続き、マイスターたちを紹介していきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。