前回のマガジンで1つの可能性について示唆しました。
あの回はかなり反響が多く、計10名近い方から色んな意見をいただきました。
そこで、いただいた内容を踏まえて1つの結論を導き出したいと思います。
ニジマスの自然繁殖とは
前回のマガジンを少しお浚(さら)いします。
きっかけは単純なこと。
僕が以前北海道に行った際、自然繁殖したニジマスがたくさん釣れました。
そもそも、北海道の渓流ではネイティブなニジマスがいることを知っていましたが、こんなにきれいな魚だとは思ってはいませんでした。
もちろん、初めてニジマスを釣ったわけではなく、ニジマスという魚は嫌というほど釣ったことがあります。
なんなら、物心が付く頃から釣っていると言っても。(それは言い過ぎか)
ニジマスは本州ではあれだけ放流されまくっていますが、ここまで綺麗な魚体は釣れたことがなく、今まで釣ってきたのは少し残念な魚体ばかりです。
定期的に放流されまくっている本州では、自然繁殖をあまり聞いたことがありません。
では、なぜ北海道の漁協もない河川では自然繁殖できているのか。
単純に、この点が気になりました。
初めは水温に影響を受けて、水温が下がらないと産卵できないのかと思っていました。
ただ、そんなことではないようです。
前回の話ではwikipediaの内容を踏まえて考察し、台風などの増水で本州のニジマスは幼生時に流されているということを結論としました。
しかし、実は大人も流されているようなんです。
いただいた内容はこちら
ここで話す内容は、検証もしていませんし、ただ聞いた話です。
前回のマガジン公開後に約10名ほどの読者さんから連絡が来ました。
そのうち、7名の方が経験した(もしくは聞いたことがある)のはこんな内容でした。
- 一般的なマス類は増水の際に避難することができる
- ニジマスは避難することができない個体が多い
- 北海道の河川が原産の北アメリカの河川に本州よりは似ている
- 北海道の河川は本州よりダムが少ない
単純に原産である北アメリカの地形によく似ている北海道は、本州よりかは過ごしやすい、生育しやすい環境なのかもしれませんね。
打ち上げられた個体
気になるのは、増水時に避難することができないという点です。
渓流で釣りをしている方ならご存知かと思いますが、増水時に多くの渓魚は枝沢に逃げて避難します。
イワナに関しては石を食べて自分の身体を重くし、流されないようにする個体もいます。
こういった日本の古来の魚であれば、日本で生活する上で本来なら備え付けられている危機回避能力があります。
ただ、ニジマスにはないのかもしれない。
そんな話の1つがこちら。
とある方2名の実体験や聞いた話から、こんなことがあったそうです。
ニジマスだけ打ち上げられた
とある年に珍しく北海道に台風が上陸したそうです。
その台風の去った後に渓流に行ったら、多くのニジマスが陸に打ち上げられていたそうです。
ただ、その中にイワナやヤマメは1匹もいなかった。
もちろんその渓流には、イワナやヤマメも存在しています。
イワナやヤマメは、避難できたがニジマスは避難できなかった。
真偽は不明ですが、実際にあったそうですよ。
ニジマスは避難ができない
このことを踏まえると、もしかしたらニジマスは日本における危機回避能力が備わっていないのかもしれません。
ただ、この考え方がただしければ、僕にはさらに追求したい謎があります。
「台風の来ない年もあるし、来ても影響のでない河川はたくさんある。本州でも生き残っているニジマスがたくさんいる河川があるはず。」
僕が知っているのは、中部地方に3河川、東北地方に5河川、ネイティブなニジマスが生息しているのは確認しています。
まだまだ探せば、ネイティブなニジマスって本州にも結構いるのかもしれませんね。
前回の説が濃くなってきました
有識者の方から聞けば聞くほど、幼生時だろうが大人になろうがニジマスという魚は増水時に流される。
流されて死んでしまうために、定着しない可能性が高い。
この理由が本州にニジマスが自然繁殖しない理由に近そうです。
と自分で書いておきながら、ほんまかなぁ。
他にもクリティカルな理由がありそうな気がするけどなぁ。
有識者の方、さらなるご意見お待ちしております。
枝沢に渓魚が避難する件については面白い記事がありました。