渓流のすゝめ⑭ 誰も教えてくれないこと

2020年09月02日 公開
2020年09月02日 更新 渓流のすゝめ

渓流のすゝめ⑭ 誰も教えてくれないこと

みなさん、残す渓流期間は約1ヶ月ですよ。
たくさんの方がこの時期はヤマメ狙い(アマゴ含む)に切り替えているのではないでしょうか。(ずっとヤマメしか狙っていない人もいるでしょうがね)

地域によっては、お盆を過ぎたころから産卵を意識する個体が増え始め、少し体色の変化した個体が釣れ始めているかと思います。

今年から渓流を始めようと思っている方、後1ヶ月がラストチャンス!
特にこの時期は、キレイな魚体が拝める可能性が高いので今からでも遅くない。

今回は、渓流初心者のために誰も教えてくれない渓流のことを話したいと思います。

ネットでは出てこないことが沢山ある

他の釣りに比べて、基本単独釣行となる渓流釣りは誰かに教わるということが圧倒的に少ないです。

始めようと思ったら様々な情報をネットから探したり、釣り具屋さんから聞いたりして準備をしていくかと思います。

ただ、どれだけ情報を集めても百聞は一見にしかず!
渓流釣りには実際に現場で経験しながら気づくことがたくさんあります。
ネットでも同じような情報は出てこないし、また誰も教えてくれないことだってあります。

今回は、僕の経験したことを踏まえて『渓流の誰も(わざわざ)教えてくれないこと』を紹介します。

誰も教えてくれないこと

では、渓流を始めたころに僕が経験したことを紹介します。

2点どめ

渓流で釣りをしていると、いつの間にかモノがなくなっています。
神隠しにでもあったかのように、あったはずのものが消えているんです。

その代表格がランディングネットとフォーセップ。
僕は釣りを始めたばかりのときには、背中にあったはずのランディングネットを2回亡失しています。

これは神隠しでも何でもなく、『いつの間にか落ちている』だけなんです。
また、これらの多くは【藪こぎ中】【倒れている木の下を通ったとき】などに起こりやすく、本人は落としたことにまったく気づきません。

渓流は、水のせせらぎと言うにはうるさすぎるほどの水量が流れています。
この水の音は場所によっては、近くでの会話も聞き取りづらくなるほどの大音量です。

そんな中で、ネットが落ちた音なんて気づくわけがないんすよ。

ではどうするかと言うと、2点以上で固定するんです。
僕が行っているのはこんな感じです。

まず、ランディングネットから。
このように背中にマグネットを使ってランディングネット本体を固定します。

マグネットで固定することで、釣れたときに脱着が容易になります。

ランディングネット固定前

次にランディングネットにコードを使って前面に固定します。

コードの先はこんな感じのクリップにしてますが、クリップでも全く落ちません。
もし不安な場合は、しっかりと固定する方をオススメします。

僕がクリップにしているのは、撮影時にネット全部を身体から外すことが多いからです。
コードとは言え制限があることによって、撮影位置の決定など移動が苦労するからです。

ランディングネット固定後

結果、ランディングネットの場合は背中と前面の2点で止めています。
これでどちらかが外れても、もう一点が止まっているので失くす確率がかなり下がります。

フォーセップも同様で、写真のようにフォーセップ自体で固定して、フォーセップにコードを通してコードの先でも固定しています。

フォーセップ

これら以外には、ペットボトルやタオルも気づいたらなくなっていますね。

本当にたくさんのものを落としたり無くしたりするのが渓流です。
もちろん、僕も失くしたくて失くしているわけではありません。
ただ、いつの間にか失くなっちゃうんですよ。

右岸と左岸

前回の【渓流のすゝめ⑬】で読者の方から、ご指摘がありました。

内容は、写真で説明されている【右岸と左岸が逆じゃないか】と。

すみません、完全に失念してました。(すでに修正済です。)
またご指摘、本当に助かります!!

渓流では、一般的に上流から見て左側を左岸、右側を右岸といいます。
つまり、以下の写真で合っているわけです。

下の写真は、下流から見ているポイントなので、左側を右岸、右側を左岸といいます。
わかりにくくてゴメンなさい。

右岸と左岸

標高に応じて虫がいなくなる

最近は、標高の高いところに良く行きますが、その理由は【虫が嫌いだから】です。
僕が渓流で唯一嫌いな点は【(特に血を吸う)虫がいること】なんです。

渓流には人間にとって害虫と呼ばれる様々な虫がいますが、僕の住んでいる神奈川県における一番の大敵は、『ヤマビル』だと思います。

このヤマビルですが、実は標高700m以上になると格段に減ります。(というかいなくなる?)
これは僕の経験上ですが、神奈川県の渓流は多くが標高500m以下で、6月から8月はヤマビルだらけになる場所もちらほらとあります。

そんなときは標高の高い場所に逃げます。
なぜならヤマビルがいないから。
もうそれだけ!

ヤマビル

涙を舐めに来る虫がいる

渓流で釣りをしていると、目の周りをずっと飛んでいる小さな虫がいます。

この虫を『メマトイ』と言って、始めのうちはあまり害のない虫だと思っていました。

ただ、調べると【涙を舐めに来る】という衝撃的な事実が!!

涙を舐めるってなんやねん!!
血を吸うってのも気持ち悪いけど、涙を舐めるのもゾッとしません?
遺伝的にどんな行動がプログラミングされているのか甚だ疑問ですわ。

ただ、ブヨや蚊、アブ、マダニと違って血を吸わないし、跡に残らないのでそこまで害のない虫ではあります。
欠点はずっと目の前を飛んでいるので集中力がなくなることか。

とりあえず、虫よけスプレーをやっておきましょう。
あとは偏光グラスはやはり必須と言っておきましょう。

現場に立って初めて見えることがある

思いつくものを書いてみました。

これらは現場に行かないとわからないことかなと思います。
もちろんコレ以外にもあるんでしょうけど、思いつかなかったのでそこまで大切ではないのかと。

初めての渓流だったり、まだ数回しか行ったことのない人は参考にしてみてくださいね。

ナメ滝

ANGLERS 藤井

アングラーズの運営をしています。
釣りはブラックバスに始まり、今はルアーで釣れるものは何でもやってます。

2021年は日本三大怪魚を釣ることを目標にしています。
誰か連れてって!!

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2020年の渓流シーズンが終わりましたので、合計16回行ってきた渓流のすゝめも統括したいと思います。 統括と言っても今年出会った渓魚の中で印象に残っている魚を勝手に紹介する、ただの僕の言いたいことを言うだけの企画です。 2020年は本当にいい経験ができました。不完全燃焼ですけど。 もくじ コロナの影響で釣りに行けない 自粛明けのヤマメ 車を降りてから入渓点まで2時間 山梨開拓、11河川 9月の釣果がよかった 番外編。 #{ad1} コロナの影響で釣りに行けない 今年は多くの人の釣行日数が少ないのではないでしょうか。例年の半分以下の人も多いはず。 僕も多分に漏れず、渓流釣行だけでも去年より20日近く少なくなりました。特に4月〜5月が壊滅的で、4月は全く行けてません。過去に4月に行かなかったことがありませんので本当に異常事態でしたね。 それでも、8月からは毎週のように行くことができましたので、なんとか素晴らしい魚とも出会えることができたと思います。 僕がよく行く渓流は本流ではなく、本当に小さな河川が多いです。また、源流部もほぼ行きませんので、サイズとしてもせいぜい20cm後半が関の山です。尺が出れば、それはそれは万々歳で、その日の晩飯は豪勢になるとかならないとか。 あ、、、これらすべてヤマメとアマゴの話です。イワナは尺超えは数本出ましたよ。 それでは写真とともにざっくりと紹介したいと思います。 自粛明けのヤマメ ここの写真のヤマメは、神奈川のとある河川で釣ったものです。 その河川はサイズは全く出ませんがキレイなヤマメが多いのと、坊主になったことがないので自粛明けで3時間だけの短時間釣行でよく行きました。 パーマークの形と配置がとてもキレイで、家からとても近い場所なのに他の釣り人に会ったことが一度もありません。神奈川にもこんな秘境があるんですよ。 車を降りてから入渓点まで2時間 何で釣れた写真がないのに、この話をしてるんだろう。答えは簡単、死ぬかと思ったからです。 その場所は、本来通れるハズの道が一時的に通行止めになったせいで、基本入ることができなくなった河川。つまり、そこは天国!!と勝手に決めつけてワクワクしながら向かった記憶があります。 本来のルートなら30分で行ける場所を、ただ遠回りして2時間かけて入りました。 片道2時間の登山です。2時間後にクタクタになりながら入って、何も釣れないとは思っても見ませんでしたね。 もちろんバイトはありましたよ、1回だけ。その1回、しかも明らかにイワナ。そんな記憶にも残らないような釣行がなぜ記憶に残っているのか。 もう釣りが終わるころには、右足が攣りそうだったわけです。その状態で2時間かけて下山する。もう地獄でしたね。 みなさん、知っていましたか?登山って行き道より帰り道の方が筋肉に負担がかかるんですよ。 歩きながら、『ここで足が攣ったら死ぬ』と考えながら歩く2時間の登山。今でも忘れません。 山梨開拓、11河川 今年の後半は、ほぼ山梨で釣りしていました。 渓流の醍醐味ってGoogle Mapを見ながら、どの河川にどんな魚がいるのかを探すところにあると思います。 今年は11の新規の河川に入りました。その中で全然ダメだったのが、4河川。また来てもいいと思ったのが、4河川。通うことが確定したのが、3河川でした。 上記の写真は、その中でも比較的標高の高い場所での釣果です。 標高の高い場所ではアマゴやヤマメよりイワナの方が多い傾向にあるのですが、それでも標高1,000m超える場所でもアマゴもいます。実際に登って釣りしてみないとわからないんです。 ただ、標高の高い場所の魚ほど変わった模様の魚が多い。たくさんの魚を見ると、何が変わっているとか、この子は珍しいとかわかるようになります。そんな変わった子に出会えるのも渓流の魅力だと思います。 9月の釣果がよかった ヤマメとアマゴがいますね。8月までの釣果はそこまで芳しいものではありませんでしたが、9月に入ってからは中々いい釣果に恵まれました。 秋になると、紅色の魚が増えるので俄然魚がキレイに見えますよね。この紅色の婚姻色のオスを釣りたくて渓流釣りしてると言い切っていいぐらい9月は夢中になります。 ちなみに、僕が冒頭で不完全燃焼と言ったのはここに理由があります。 婚姻色の尺上を3本バラした 忘れもしない9月の4連休の2日目と最終日。僕は2日目に1本、最終日に2本の尺上の紅色の個体をバラしています。もちろん同じ魚ではありません。 釣行前にすべてのフックをチェックしているんですけどね、すべてファイト中にフックアウトしました。 今でも思い出せるあの光景。僕は来年リベンジします、必ず!! 番外編。 番外編の魚は、僕と一緒に釣行した人が釣った魚を紹介します。 こういうのを釣りたかったんです。 来年の目標ができたのでよかったことにしましょう。では渓流のすゝめは、来年また会いましょう!! #{snippet[3]}
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2020年07月31日 渓流のすゝめ
渓流のすゝめ⑫ 魚をイラつかせたらもっと釣れる
食性ではなく、テリトリーを意識して釣る!最近、僕が渓魚に対して思っていることです。 魚を釣ることにおいて最も重要なのが魚の食べているものにルアーをあわせることです。俗にいうマッチザベイトですね。魚が何を食べているか知れば、その食べているものに極力ルアーを合わせることで魚はもっと釣れるでしょう。マッチザベイトこそ釣りにおける基本であると思っています。 ただ渓流でのルアーフィッシングは、ルアーが明らかに餌より大きい。そもそも渓魚はルアーを餌だと思っているのでしょうか。今回は、渓流で感じている僕の考えを書きたいと思います。 もくじ 腹の中は虫ばかり 縄張りと威嚇 シンキングミノーでできること 猫じゃらしに遊ぶ猫 正解はありません #{ad1} 腹の中は虫ばかり 以前、フライマンの人と同行したときに釣った魚の餌を確認してもらいました。ストマックポンプなるもので胃の中を吸い取ると、小さな虫がたくさん出てきました。そのときは、ウスバカゲロウやトビケラの幼虫みたいな約1cmぐらいの虫が複数入っていました。 問題は、その中に渓流で使うルアーサイズの餌が1つも入っていなかったこと。イワナは、カエルやヘビも食べるとは言いますが、さすがに毎日食べないのでは。 僕が使用する渓流用のルアーは4cmから6cmぐらいで、その大きさのものを主食としている渓魚がいるとは思いません。じゃあなんでルアーにアタックしてくるのか。疑問はここから始まりました。 縄張りと威嚇 食性で口を使ってないなら、テリトリー(縄張り)での威嚇で口を使っているのではないか。そう、渓流の魚にはテリトリーがあるんです。自分のテリトリー入ってきた魚がいれば追い払おうとします。その行為に、噛み付くものがあるのではないかと思うようになりました。 渓流でよくある『近くまで追ってくるけど食わない』とき。これは食べたいのではなく、追い払うコトが目的であり、追い払えれば口を使う必要がないのではないか。つまり、チェイスがあるけど食わないのは食性ではなく、テリトリーに入ってきた同類を追い払うためであり、ルアーがテリトリーから離れていっているのであれば、口は使わない。【追う姿勢を示すだけで、相手は自分のテリトリーから出ていく】そう考えている渓魚からしたら、どう考えても口を使うわけがありませんよね。 シンキングミノーでできること 初めは、【ならばテリトリーにずっと居続ければ、最終的に口を使わざるを得まい!】なんてことを考えたんですが、アップもしくはアップクロスで投げていく釣りをやっている僕からすると、その場所に居続けることはかなり難しい。また、ダウンなら同じ場所にルアーを留めることができると考えましたが、そもそもアップで釣りあがっていき、渓魚がいる場所を確認したら一度上に上がってからダウンで狙うってかなり難しいなと考えました。実は何回か挑戦してみたんですが、上に上がってしまうと高確率でバレてしまい、チェイスすらなくなったので断念しました。 つまりこの釣りでは、移動距離は少なくでも大きく動くようにルアーを操作するしかないという結論に至ります。 猫じゃらしに遊ぶ猫 こんな感じで渓魚を如何にして釣るかを考えているときに、釣り仲間から面白い話を聞きました。 『1回では猫じゃらしに飛びつかない猫も、目の前で何回も猫じゃらしを動かせばいつか猫じゃらしに手を出すことがある。渓魚も同じで、何度もテリトリーにルアーが通れば、いつか口を使うときがある。』 初めて聞いた時は、僕の考え方とはまるっきり違う発想に困惑しましたね。ただ、今考えてみると食性ではなくテリトリーで口を使って追い払う考え方と同じでした。 このときから、渓魚は食性で口を使うよりテリトリーから追い出すために口を使っているんだと思う様になりました。 ※PAKUTASOより参照 正解はありません 今回の話ってすべて僕の体験から想像した内容です。ただ、何割かは食性から口を使っている渓魚もいると思います。まぁせいぜい2割ぐらいだと思いますが。 残りの7割ぐらい(1割はその他)は、テリトリーから追い払うために口を使っているのだと思っています。こう考えると渓魚の行動理由に辻褄があうことがたくさんあるためです。また、こう考えて釣りをするともっと釣りが楽しくなると思いませんか。 実際に釣りをしていて魚の不可解な行動ってたくさん経験していますが、すべての魚がマッチザベイトを意識して釣りをした方が良いというワケでもないようです。魚の行動を理解するとますます釣りが面白くなりますし、釣れるようになるのではないでしょうか。 #{snippet[3]}
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