みなさんこんにちは、t.onumaと申します。
オフショアゲームを本格的に始めてしまったのはここ3年ほどですので、まだまだ駆け出しです。そして「ゲーム」と言いましても、「これってもしかして罰ゲーム?」というくらいに釣りに苦しめられております。
これからオフショアゲームを始めてみたい方がそうした苦しみを味合わぬよう、初心者が気になるところについて、お伝えしていこうと思います。
全国的に大人気のSLJについて、最終回の今回はようやくフックセッティングの注意事項などについて解説します。長くなってきましたので、これまでの目次を作っておきますね。興味ある方はリンクからどうぞ。
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1回目:SLJ総論
5回目:ジグについて、フックについて
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では今回もどうぞよろしくお願いします。
フックのセッティング位置について
そして再びフックです。フックセッティングに関してですが、これは永遠に結論の出ないテーマで、考えれば考えるほど、そして試せば試すほど正解から遠ざかる気もしております。
そんな深みがあるフックの微調整ですが、いくつか注意すべき論点を取り上げてみます。
まず、セッティングですが、フック+アシストライン+スプリットリング+(場合によっては)スイベルの全長がジグ本体の2/5くらいの長さにしてセットするのが妥当かと思います。
このくらい。フロント、リアのフックが絡まない長さです。
おすすめアシストフック
フックそのものですが、SLJのジグの場合、最初から付いているケースもあるので、変に変えたりすることなく、そのまま使うのが良いと思います。
ただ、トラブルがあって、フックだけがなくなったりする場合もあると思います。その場合は別途用意する必要があります。
別売りフックでぼくがよく使うのはいくつかあります。
基本のフックはこちらを使います。#8ですが、60gのジグなら#14がよいようです。
小技つき。ジグをあまり動かしたくないけどアピールしたい場合、あるいはくっそド派手にアピールしたい場合これを使います。
最適なフック形状について
こっから先は少々心が病んでいないと立ち入れない領域かと思いますが、ついでなので書いておきます。ここも、いくつか論点があります。
フォール中心に釣りたい場合
針先がほんの少し内向きで勝手に刺さるタイプ。
ストレートタイプよりも根掛りがし難い(気持ちの問題?)という利点もあります。逆に、巻き上げで釣りたいような場合で根掛りの恐れがない場合はストレートを選択します。
ロングジグの場合
出来合いのアシストフックだと上記ジグ長の2/5を満たすことのできるものがなかったりします。
あるいは「これだ!」と思う長さのフックがない場合も自作せざるを得なくなります。
また、魚種によってアタックの仕方が変わります。バイトの出方としては、ルアーを吸い込む系と齧る系に大別されると思います。吸い込む系の代表はヒラマサや青物、齧る系は歯が鋭い魚、マグロとか黒ムツ、大型のハタあたりですね。
吸い込む系の場合、大抵頭から吸い込むような気がします。実際にキープして捌く際に、胃を見るとベイトの頭は奥を向いていますので、間違いないと思います。
ですので、フックはフロントのみにつけておけばよろしいかと思います。また、丸呑みされている都合上、ロッドを煽ってフッキングしておく方が無難な気がします。
一方、齧る系は頭からくる場合もありますし、テールの方から丸かじりする場合、テールなので丸か尻、ですね、その両方があると思います。
ですので、齧る系を狙う場合、リアフックがリーダーを巻き込む(テーリング、エビる、なとどいいます)ことがないギリギリの長さにアシストラインを設定するのが良いと思います。
図のように、フロント1に対してリア1.5〜2くらいの長さのバランスです。フロントが4cmならリア6cm〜8cmといったバランス。
ここで問題になるのが、20cmくらいのロングジグの場合です。リアフックを長めにしたくてもアシストラインが6cmを超えるようなフックって見たことがないのですよね。。。
なので自作、となります。
自作する場合、個人的には専らシーフロアコントロールJAMアシストラインを使うことが多いです。理由は、たまたま持っていたから、というと身も蓋もないのですが、中芯としてフロロラインが入っており、張りがあるものの結束しやすいから、です。
ただ、ここで記載した問題は主にディープジギングの際の問題でして、大型魚のジギングの場合は改めて研究せねばならないのが現状です。
他の自作フック
ついでに記載しときますと、自作フックって結構メリットがあります。フックサイズ、アシストラインの長さの調整はもちろんのこと、ティンセルやしもり玉の追加等、考えうる限りの卑怯な、いや、男らしく勇敢な「知恵」をフル装備したフックシステムを開発できるのですげー楽しいですよ!!
出自:https://www.hayabusa.co.jp/hayabusa/products/BS305/
これとか、針そのものにホロが組み込まれていて、ていうかシールが貼ってあるだけですが、空前絶後の姑息さというか、何周か回って逆にむしろ勇敢な感じで、戦慄せざるを得ません。自作ならこういうのも使えるんだよ。使ってるし!!
フロントフックの取り付け位置のこだわり
ジグですが、巻いてる時やジャークしている時はラインの結節点が上向きになると思います。
これであればなんら問題ありません。
問題はフォール時点です。フォール時、魚がどこからバイトしてくるかで、取り付け位置を変えた方がいいと思うのです。
どこにすべきか。。。
結節方法にもよるのですが、上記のようなジギング用のスイベルを使うと、フロントフックの取り付け位置候補は4箇所になり、加えて左右あるいは上下の問題もあるので、取り付け方法は8パターン発生してしまいます。
この8つのなかから、少しでも魚がバイトする際に、魚に近い位置に取り付けたいものですが、正解はあるのでしょうか。。。
以下、それほど根拠は強くないものの、現状でぼくが考えていることです。
前提として、フックは溶接リング+スプリットリングで接続するとします。そうなると、上記ジギング用のスイベルであれば、接続位置は他の金属部品との干渉が一番少なそうな4の1択となります。
ノーマルのスイベルを使うのであれば、3がなくなるので4で大丈夫ですね。
ではどちら向きにつけるべきか、上記4の場合、手前側に接続するのか、奥側に接続するのか、これが頭を悩ます問題となります。
このジグの場合であれば、左右対称ですので、おそらくこの姿勢のままフォールしていきます。なので4の手前・奥のどちらでもいいと思います。
問題は左右非対称のものです。フォール姿勢がわからないのです。
こういうやつ。
どこから見てもとても非対称です。どう落ちているのでしょうか?
というのが、フォールの際、下向きになる面の方が、頭から食べに来る魚への位置関係としては近いと想定できます。近い方にフックがあった方がいいと思います。
こうなってる気がします。
そうなると、フックは少しでも下部にある方が有利に思えます。問題は左右非対称ジグの場合どちらが下向きでフォールするのかがわかりづらい点、「でした」。過去形なのはわかっちゃったからです。
タイニーレクターです。
4匹ばかり釣ったら失明しました。おそらくですが、アイが下向きでフォール、つまり平らな面が多い方を下にしてフォールしていたようです。
いずれもフォール中のバイト(かさご)でしたので、下からバイトしてきている、はず。
そしてこの時点のセッティングは先ほどの位置関係で言うと4の手前側、です。つまり、より魚に近い位置、でした。
ですので、ジグによりけりな部分は多いとも思いますが、フォールの際、水底に近い面、多くは水の抵抗を受けやすい平らな面、の方向にフックをセッティングするのが妥当かと思います。
アイ(目)が片面にしか付いていないジグは、アイが付いている面が下向きになるケースが多いかと思います。
ただ、フォールの際も回転している可能性もありますし、魚も下からと見せかけて回り込んで上からバイト、とかもあるかもしれませんので、取り付け位置の上下あるいは左右については、バイトはむちゃくちゃあるのにフッキングしないようなケースの最後の調整の一つかもしれません。
また、蛇足ながらもう一点。左右非対称のみならず、上下非対称の場合です。TGベイトやトウキチロウですね。
よく見ると、フロントの頭上でなく、顎側の塗装が削れています。
これも上記1-4の位置で言うと4の手前でいいと思いますが、バイトの方向の想像がつけば、取り付け位置もイメージしやすくなるかと思います。
おわりに
全6回にわたって解説してきたSLJ、全て読まれた方はほぼおられないかと思いますが、知っている限りの知識と経験を残すことが出来ました。
お読みいただけた方、お疲れ様でした、そしてありがとうございます。
実際に釣ってみて、悩んだ際は情報を整理して、基本に立ち戻ったり、新しい手法を試すことで上達に繋がると思います。
釣りって本来、針と糸があれば成立するゲームなはずなのですが、やれコマセカゴだ、てんびんだ、等々、釣るための工夫がなされればなされるほど複雑になってしまい、本来の姿からは離れすぎてるきらいもある気がします。
その点ジギングって、ぴょいっと落としたらガーンっと美味しい魚が釣れて、仕掛けというかリグもシンプルでわかりやすくていいですよね。
遠くない将来に重りを叩いて伸ばして自作ジグを作ってしまいそうな気もするのですが、まったり調査と研究を重ねていこうと思います。
t.onumaと申します。
オフショアゲームを本格的に始めてしまったのはここ3年ほどですので、まだまだ駆け出しです。
オフショアを始めてみたい方のために、初心者が気になるところをお伝えしていこうと思います。